2020年6月30日 編集
このブログをご覧になっているみなさまの多くは「これから舌側矯正を考えている」健康に前向きな人たちでしょう。
ネット上で様々な情報を検索して、舌側矯正のメリット・デメリットを調べているうちに、かえって混乱し少々テンションが下がり気味かもしれません。
情報の海に飲み込まれないように、私たちがナビゲーションしますので深呼吸とリラックスを忘れずに!
あなたには「整った歯並び・健康な咬み合わせになりたい」という明確な目標があります。ゴールはしっかりとイメージできています。
そのゴールにたどり着くまでのルートマップ「舌側矯正の治療の流れ」が今回のテーマです。各ステップの詳しい内容は改めてアップします。
シューズのヒモをしっかり締めて、さあスタートしましょう!
1 初診カウンセリング(所要時間:60分程度)
舌側矯正の治療の流れ・ステップ1は「初診カウンセリング(無料)」です。
当院では「お電話」または「WEB申し込み」の2つの予約窓口を用意しています。当日の流れは次のようになります。
問診票記入→口腔内診査→口腔内写真撮影→ドクターによるカウンセリング→TC*による舌側矯正の治療費などに関する説明
*TC=Treatment Coordinator
当院では「患者様の声に耳を傾けること」を大切にしています。カウンセリングを重視し、十分に納得して治療を受けていただけることを目指しています。
一人で歯並びについて悩んでいた時間は今日で終わりです。
まず「あなた自身の言葉で、現在の歯並びに関する悩み」をお聞かせください。
そのうえで現在の咬み合わせの問題点と、およその治療期間、治療費等気になるポイントについてご説明します。
また実際の症例をお見せしながらドクターより「舌側矯正とはどのようなものなのか」についてもご説明していきます。
→初診カウンセリングの内容
2 精密検査(所要時間:45分程度)
舌側矯正の治療の流れ・ステップ2は「精密検査」です。
検査というと少し怖い感じがしますよね。
しかしご安心ください。痛みや苦痛を伴うような検査はありません。精密検査の内容は次のようになります。
2-1 一般的な検査項目
2-1-1 歯型と咬み合わせ
アルジーネートという粘土のようなもので上下の歯型を採ります(印象採得)。また上下の歯列がどの位置で咬んでいるかをシリコンで記録します(咬合採得)。
2-1-2 口腔内写真・顔面写真
デジタルカメラで歯並びの写真を7枚、お顔の写真を5枚撮影します。
2-1-3 レントゲン写真
デジタル・レントゲンを数枚撮影します。
頭部X線企画写真(セファログラム:頭部全体を撮影):正面、側面
オルソパントモ(歯列全体を撮影)
デンタル(個々の歯を撮影)
2-1-4 虫歯のチェック
矯正治療の前に虫歯は治しておきましょう。
2-1-5 歯周組織の検査
歯周組織とは歯を支えている骨(歯槽骨)や歯茎(歯肉)のことです。
歯が健康でも歯周病などにより土台の状態が良くないと、矯正治療が思うように進みません。必要な場合は歯周病専門医を受診していただきます。
2-2 特殊な検査項目
顎の動きに問題がある場合や、骨格を含んだシビアな不正咬合が認められる場合は、顎運動の記録、顎関節のレントゲン、CT撮影などを追加します。
3 診断(所要時間:30分程度)
舌側矯正の治療の流れ・ステップ3は「診断」です。
ドクターが精密検査の結果と治療計画についてご説明します。
あわせて矯正治療にともなうリスクをご説明し、十分に納得していただいたうえで治療開始となります。
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4 注意事項の説明(所要時間:45分程度)
舌側矯正の治療の流れ・ステップ4は「注意事項の説明」です。
TCが担当します。ドクターによる説明を十分に理解し、治療開始の意思確認をします。
また、治療費と事務手続きについての説明があります。
最後に装置を作るための歯型を採ります。
5 動的治療開始(装置の装着)(所要時間:1時間程度)
舌側矯正の治療の流れ・ステップ5は「装置の装着」です。
オーダーメイドの舌側矯正の装置(ブラケット)は、歯科用接着剤で歯面につけられます。所用時間は1時間程度で、装着に際する痛みは全くありません。
時々「矯正装置って歯に穴を開けてつけるのかと思っていた」という方もいますが、ご安心ください。
以降、毎回の診療時間は約30分〜60分です。
動的治療期間は1年半〜2年半程度です。
矯正治療は年単位の治療なので、患者様とスタッフとのコミュニケーションがとても大切になります。不安なことは遠慮せずにご質問くださいね。
6 動的治療終了(装置の撤去)(所要時間:1時間程度)
舌側矯正の治療の流れ・ステップ6は「装置の撤去」です。
「整った歯並び・健康な咬み合わせ」が完成しました。
ここで、歯を動かす治療は終了します。活躍してくれた装置(ブラケット)を外しましょう!
専用のプラーヤーで外した後は、歯面全体をクリーニングします。
ここまでの治療期間で、舌側矯正装置にはみなさん慣れてしまいますが。装置を外すと「口の中が広くなった!」という感想が多いです。
7 保定観察
舌側矯正の治療の流れ・ステップ7は「保定観察」です。
おめでとうございます!夢にまで見た「整った歯並び・健康な咬み合わせ」が実現しましたね。
しかし、歯は骨の中でまだ非常に不安定な状態にあります。指で触るとまだグラグラしているのが分かる程です。
これからの約2年は整った歯並びを安定させるための装置(リテーナー)を用いる「動かさない治療期間」です。
リテーナーを処方どおりに使っていただきますが、来院回数は3ヶ月に1度程度です。
(文・監修/医療法人社団Synchronize SYNC横浜元町矯正歯科 小玉晃平)
lzf/Shutterstock.com
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