裏側矯正と3つの痛み

裏側矯正と3つの痛み

矯正治療は痛い!皆さんもそんなイメージを持っていませんか?実際には・・確かに痛みはあります。でも安心して下さい。痛みには種類があり、それぞれに対処方法があるのです。今回は裏側矯正で生じうる痛みについて考えましょう。

1 裏側矯正の痛みの種類

1-1 何もしていなくても歯が痛い

裏側矯正の装置(ブラケット)は、歯の表面をクリーニングしてから矯正用接着剤で装着されます。その後ワイヤーを通して初回の治療を終了します。
実はこの時点では痛みは全くありません。「全然痛くないけど大丈夫でしょうか?」と不思議がる方もいます。

1-1-1 どんな痛みなの?

裏側矯正を開始して痛みが出てくるのは数時間後からです。
痛みの強さや感じ方には個人差がありますが、一般的には「何もしてないときの歯の痛み」はわずかなものです。

患者さんにその痛みを言葉で表現してもらいました。「歯が浮いたような感じ」「歯が少し締めつけられるような感じ」「痛痒いような感じ」などです。イメージできますか?

1-1-2 自発痛について

頭痛のように、何もしていないのに「ズキズキする痛み」を「自発痛」と言います。風邪、二日酔い、肩こりなど日常生活の中で、一般的に「痛み」と言えばこの「自発痛」を指します。
裏側矯正ではこの自発痛が問題になることはあまりありません。

1-2 ものを咬んだ時に歯が痛い

「矯正治療は痛かった!」という場合のほとんどがこのタイプの痛みです。
「ものを咬んだときに痛い」「歯ブラシがぶつかったときに響く」「歯と歯を合わせると痛い」などと表現されます。痛みのピークには硬い食べ物は控えた方が良い場合もありますが、反対に気になる痛みはほとんどないという方もいます。

1-2-1 痛みの経過

裏側矯正を開始して数時間で、ものを咬んだときに「痛み」を感じるようになります。3〜4日目位がピークで、その後徐々に痛みは軽減します。
痛みの程度や期間には個人差がありますが、1週間程度で痛みは治まります。
そして、毎回の来院時にワイヤーの調節を行う(新たに矯正力を加える)と同様の経過をたどります。数ヶ月後には「痛みに慣れる」方が多いようです。

1-2-2 どこが痛いの?

痛みを感じるのは、ほとんどが歯根膜です。歯根膜とは歯根と歯槽骨の間を繋ぐ繊維性結合組織です。

1-3 装置があたって舌が痛い

裏側矯正では歯の裏側に矯正装置(ブラケット)を装着します。そのため、舌が当たって痛みを感じることがあります。
今まで上下の歯に囲まれた空間を自由に動き回れたのに、裏側矯正のおかげで動くたびにブラケッットにぶつかり、舌表面の粘膜が擦れてしまうことがあります。舌の立場からみれば、「なんか口の中が狭くなったなー・・。」という感じでしょうか。
しかし、一般的には時間の経過とともに舌が適応し(粘膜が丈夫になり)痛みを訴える方は少なくなります。

ちなみに、従来の表側矯正では舌が擦れることは少ないものの、唇の裏側や頬粘膜が擦れやすくなります。

2 裏側矯正と痛みのまとめ

裏側矯正の痛みには次の3つがあります。

1 何もしていなくても歯が痛い
2 ものを咬んだ時に歯が痛い
3 装置があたって舌が痛い

これらの痛みの感じ方や期間には大きな個人差があります。しかし一般的には、時間の経過とともに「痛みで困る」ことは少なくなります。

次回は「裏側矯正の痛みの対処法」について考えます。
裏側矯正の痛みについて見えてきましたか?

(文・監修/医療法人社団Synchronize SYNC横浜元町矯正歯科 小玉晃平 KOHEI KODAMA,D.D.S.)

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