痛みと食事

痛みと食事

前回に記事で、裏側矯正の治療中は食事への配慮が必要になることを書きました。

1 痛みへの配慮
2 装置の破損を防ぐ配慮
3 衛生面での配慮

です。今回は、「痛みへの配慮」について考えましょう。

1 裏側矯正での痛みの感じ方

1-1 裏側矯正での痛みの感じ方には個人差がある

毎回の治療でワイヤーを調整すると、数日(殆どが1週間以内です)食事中に「咬合痛」がでます。
「痛くて食事に困った」という人から「全く痛くないけど歯は動いていますか?」と心配される方まで、痛みの感じ方は様々です。

矯正治療の調節は4週に1回程度なので、裏側矯正を始めると「月に1週間くらい食事中の痛みにケアする」必要があります。
でもご安心ください!
2年間の治療中「常に痛くて食事に困る」というわけではありません。

1-2 痛みに対してどの様に配慮すべきか

「咬合痛」がある時期には、「硬いもの」や「咬み切るもの」が苦手になります。
そのため、考え方としては
「硬くないもの」→「柔らかめのもの」
「咬み切らなくて良いもの」→「消化の良いもの」
となりますね。
もちろん「十分な栄養」も摂らなくてはなりません。

結論。矯正治療で「咬合痛」がある時期には
「柔らかくて・消化が良くて・栄養のある食事」
を摂るように心がけましょう!

2 具体的な食事への配慮

私自身、矯正治療を経験しましたが、本当に何でも食べていました。
全く悲観的になることはないと考えています。

2-1 食べられるものは沢山あります!

繰り返しになりますが、「咬合痛」のあるときに望ましいのは「柔らかくて・消化が良くて・栄養のある食事」です。
普段食べている食材、もしくはそれらに少しアレンジを加えることで、十分「咬合痛」に対応できます。
例えば下記のようなメニューがオススメです。
お米:お粥 雑炊 リゾット
麺:煮込みうどん
パン:フレンチトースト 蒸しパン 硬めのパンはスープに浸す
果物:バナナ 桃 洋梨 スムージー
肉:ハンバーグ つみれ
魚:煮魚 つみれ
卵:温泉卵 オムレツ
野菜:とろろ おでん スムージー
豆腐:湯豆腐 冷奴 麻婆豆腐
その他:ゼリー ヨーグルト プリン ケーキ アイスクリーム

2-2 調理方法をひと工夫!

「咬合痛」のため「奥歯で咬みちぎる・強く咬みつぶす」「前歯で咬み切る」などが苦手になります。
「煮込む」「茹でる」「細かく切る」などの工夫をすることで、咬む力を減らしたり、咬む回数を減らしたりできます。

3 バイトウェハース

「食事への配慮」以外にも矯正治療で生じる痛みを軽減する方法があります。
歯に持続的に矯正力が加わると、生体の防御反応として歯根膜周囲で炎症反応が生じます。
その結果、歯根膜組織の循環障害を生じるとともに、痛覚の閾値が低下すると考えられています。
バイトウェハースはゴム状のプレートです。
毎回の調節後10分程度咬んでもらうことで、すべての歯に均等に咬む力(咬合圧)を加えます。
それにより歯周組織の炎症を軽減し、血液循環を改善します。
その結果、痛みや不快感を軽減することができます。

4 まとめ

裏側矯正で食事中に痛みがある場合には、
「柔らかくて・消化が良くて・栄養のある食事」
を摂ることを心がけましょう。
痛みがない場合には、装置の破損や清掃性に問題がなければ、基本的には何を食べても良いのです。

「裏側矯正の痛みと食事」について見えてきましたか?

(文・監修/医療法人社団Synchronize SYNC横浜元町矯正歯科 小玉晃平 KOHEI KODAMA,D.D.S.)
 

Mariia Masich/Shutterstock.com

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